粉体静電塗装とは
粉末状塗料に静電気を効率良く帯電させ、被塗物に塗料を付着・塗布させたのち、それを加熱・溶融して塗膜を形成させる塗装方法です。
その使用目的は、従来の液状塗料と同様に美装用として(外観、色調など)、また保護用として(防錆、強度、耐薬品など)工業用塗料の用途に広範囲に利用することができます。
使用方法(塗装方法)は従来の液状塗料とは大きく異なり、粉体塗料独特の方法として、塗料の供給、搬送、及び塗装の手段として空気(加圧空気)を利用し、靜電粉体塗装法及び流動浸漬法を中心とした塗装が行われています。
粉体静電塗装の主な特徴
①環境に優しい
一般の溶剤系塗料に比べ、VOC(揮発性有機化合物)を一切排出しないため、地球環境保全に最適な塗装方法です。
②省資源
オーバースプレイした塗料を回収して再利用するため、産業廃棄物の削除とコスト低減が出来ます。
③容易な厚膜塗装
液状塗装で発生する「タレ」がないため、1回の塗装で30~200μm程度の膜厚が容易に得られます。又、塗料によっては20~30μmの薄膜塗装も可能です。
④高い塗膜性能
高分子量の合成樹脂が、加熱により塗膜形成されるため、耐食性、対候性、耐衝撃性などの機械的強度に優れた塗膜性能を発揮出来ます。
⑤容易な作業性
液状塗料に比べ、塗装条件の設定が容易であるため自動化しやすく、熟練作業者でなくても作業がおこなえます。
環境対応型塗料比較
項目 |
粉体塗料 |
水性塗料 |
溶剤塗装 |
|
組成 |
固形分 |
100% |
20~50% |
40~70% |
媒体 |
空気 |
水/溶剤 |
溶剤 |
|
塗装 |
被塗物 |
金属 |
全般 |
全般 |
作業性 |
◎ |
△ |
◎ |
|
焼付 |
150℃以上 |
常乾 |
常乾 |
|
回収 |
可能 |
一部可能 |
難しい |
|
ガス |
発生なし |
水/溶剤 |
溶剤 |
|
塗膜 |
性能 |
◎ |
○ |
○ |
外観 |
○ |
○ |
◎ |
|
最低μ |
30 |
20 |
15 |
|
VOC |
0 |
20~40 |
100以上 |
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